僕が16歳の高一の頃、父が再婚しました。父はその3年ほど前に母と離婚。原因は父の暴力でした。父は酒癖が悪く飲んで機嫌が悪いとすぐ母に手を上げました。母が出て行ってから寂しさはありましたが、父が母に暴力を振るう姿を見なくて済むのでそれでよかったと思っていました。そんな父が再婚すると言って連れてきたのは44歳の少し派手めな女性、七海さんと言うその女性は父の行きつけの飲み屋でママをしている人でした。どちらかというと地味な母とは真逆のタイプでしたし、目の前で父の手を握っていちゃつく感じで僕は面食らいました。でも僕が一番落ち着かなかったのは、七海さんには二十歳になる早希さんという娘がいたからです。早希さんは大学2年生でした。女優の北川景子さんを一重にした雰囲気で色白で鼻筋の通った綺麗な顔をしていました。ただすごく暗い不機嫌な顔をしていたのが印象的でした。明らかに父と七海さんの結婚に反対していることがわかりました。
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