愛妻を亡くして2年、三回忌を終えて、何となく妻がいなくなったことを受け入れ始めた47歳の頃、一人娘が大学進学で上京して一人暮らしになった。そんな時、中学の同級生の幸子と再会した。幸子は夫を亡くして7年、幸子も一人娘がいたが、こちらは大学を卒業して社会人になった時だった。中学時代はアイドルみたいに可愛かった幸子は、47歳になっておばちゃん顔になってたけど、面影が残っていて可愛かった。「旦那が亡くなった時、娘はまだ中◯生だったのよ。ホラ、よく母親の再婚した男にイタズラされる女の子の話聞くじゃない。絶対に再婚はできなかったなあ。それに・・・」「それに?」「再婚したら、ダンナと同じ墓に入れないじゃない?やっぱり、私は今でもダンナが好きだから・・・真久部君は再婚しないの?」「俺も、嫁と同じ墓に入りたいからね。」そんな会話から始まった。
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