「旅行に行こうぜ」そうアキラに誘われたのは夏休みも終盤にさしかかろうかと言う頃だった。どうやらアキラは僕の母さんと二人で計画を立てたようだった。実は僕の母さんと親友のアキラは付き合っている。そのことを僕は先日知ってしまった。きっと今回の旅行も二人きりの時に計画をしたのに違いない。僕は複雑な気持ちになったが、もし僕が行かなかったら二人だけできっと旅行に行くのだろうと考えると僕の選択肢は「行く」と言うしかなかった。旅行の最中はできる限り母さんとアキラを二人きりにさせないようにしていた。
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