この話は、5年前の単身赴任していたころのことです。当時、僕は38歳。妻が仕事していたし、子供も転校させたくなかったしということで、家族の住む静岡から、遠く山陰の田舎の営業所へ赴任しました。想像以上の田舎で、休みの日にすることもなく、家に帰るのにも遠く、年に3回ほどまとまった休みのときに帰省するのがやっとでした。そんな生活が1年過ぎ、2年目の春。僕の所属営業所に、22歳の新入女子社員が配属されることになったのです。その子も、実家がやや遠く、1人暮らしをすることになり、僕の住む同じアパートで、僕が3階、彼女が2階の部屋に入居しました。おまけに、僕がその子のOJT担当に指名されたのです。どんな子がくるのか楽しみにしていると、超がつくほど見た目に真面目そうな雰囲気で、伏せ目がちで、声も小さく、正直大丈夫なのか?と不安でした。その不安の1つは、当時の事務所長にもありました。
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